軽度知的障害がある方の仕事の選び方とは?働き方や利用できる支援も紹介! | ココピアキャリア

軽度知的障害がある方の仕事の選び方とは?働き方や利用できる支援も紹介!

誰でも仕事選びには難しさがありますが、特に知的障害を抱えていて、仕事をするのに難しさを抱えている方も多いのではないでしょうか。また、中には知的障害と発達障害の明確な違いが分からない方もいるかもしれません。

この記事では、知的障害を持つ方の仕事選びをはじめ、仕事に関する悩みなどについて幅広く解説します。自身の仕事探しに役立てるだけでなく、知的障害を持つ方のサポートにも役立ててください。


知的障害とは

日常生活の中で「知的障害」という言葉を耳にしたことがある方は多いと思いますが、その定義をご存知でしょうか。厚生労働省では「知的機能の障害が発達期(概ね18歳まで)にあらわれ、日常生活に支障が生じているため、何らかの特別な援助を必要としている状態」と定義されています。

また、知的障害と一口にいっても、いくつかの分類があります。ここからは、知的障害の分類をはじめ、併発しやすい疾患や療育手帳について解説していきますので詳細を把握しましょう。

知的障害の分類

知的障害の診断は、知的活動に必要な能力「知的能力(IQ)」と、社会生活に適応するための能力「適応能力」の両面から行われます。具体的には、以下の3つの項目が設けられています。

  • 概念化領域=記憶、読み書き、数学の能力
  • 社会的能力=社の考えや感情に対する気付き、対人関係能力、社会的判断
  • 実際的能力=身の回りの世話、仕事・学校での課題の取り組み方、お金の管理、健康と安全

上記の能力に何らかの欠如が見られ、援助が必要な場合に知的障害(知的能力障害)と診断されます。知的障害の分類は症状の度合いにより、「軽度知的障害」「中度知的障害」「重度知的障害」「最重度知的障害」の4段階に分類されます。

軽度に近いほどIQが高くなる傾向がありますが、「IQは軽度だけれど適応能力が低いから中度」と診断されるケースも少なくありません。IQだけでなく生活全般の様子から判断される傾向にあります。また、比較的軽度の場合は身の回りのことが一通りできるため、知的障害が周囲に理解されにくい場合もあるのです。その結果、知的障害を持つ方が何らかの疾患を併発することも少なくありません。

知的障害に併発しやすい疾患

知的障害を持つ方が併発しやすい疾患が、自閉症スペクトラムやADHD(注意欠如多動性障害)、学習障害などです。この3つを総称して「発達障害」と呼び、知的能力の発達遅延がなく、生活上のコミュニケーションや行動、学習などの特定の分野で困難を抱えている場合を指します。

「学習障害=知的障害」と混同される場合もありますが、学習障害は「知的障害を伴わない、学習のみにおける障害」と定義されているので、別の障害です。また、障害によって学習面や仕事、人間関係などの社会生活に困難が生じ、「うつ病」「双極性障害(躁うつ病)」「統合失調症」などの精神疾患を併発する場合があります。これらの二次的な疾患併発を防ぐために、知的障害の早期発見と適切な支援が大切です。

療育手帳とは

療育手帳とは、厚生労働省によると「知的障害があると判定された方へ交付される障害者手帳のこと」です。「療育手帳」という名称が一般的ですが、自治体によっては「愛の手帳」「愛護手帳」とも呼ばれます。判定基準は医師による診察、本人や保護者からの聞き取り、心理検査などです。また、知的障害を伴う発達障害の場合は対象となることが多く、発達障害のみの場合は「精神障碍者保健福祉手帳」の対象となることが多い傾向にあります。なお、療育手帳は知的障害を持つ方が必ず取得しなければいけないという決まりはなく、取得後も必要なくなったら返納が可能です。

療育手帳を取得するメリットとして、福祉サービスをはじめとするさまざまなサービスを受けられます。例えば、公共料金の割引や税金の軽減などの経済的支援を受けられたり、障害者雇用枠での就業が可能になったりするのです。ただし、療育手帳をはじめとする障害者手帳の取得は、「障害者である」という事実を受け入れなければいけません。そのため、精神的なハードルがあると言われています。


軽度知的障害とは

知的障害の中でも比較的IQが高い場合、軽度知的障害と判定されます。特徴として、身の回りのことは年齢を追うごとにできる事柄が増え、経験を通して理解なども深められます。学習面では、言葉の抽象的な意味の理解や内容の説明に難航する場合が多く、文字の読み書きや計算などの学習全般で遅れが生じるケースもあります。

また、コミュニケーションはパターン化されていることが多く、ほかの人と比べると未熟な傾向があるのです。経験を超えた知的な要求に応えることは難しいという特徴もあり、幼少期は分からなかったけれど学齢期以降に障害に気付く場合もあります。しかし適切な支援があれば、小学校もしくはそれ以上の学習レベルは達成できるでしょう。


軽度知的障害の得意・苦手は千差万別

「軽度知的障害」と一口にいっても、得意不得意は人それぞれです。パソコンの入力作業が好きな方がいたり、身体を動かすこと、人と接することが好きな人もいるでしょう。さらに、障害を持っているからこその特性が見られるのも特徴です。ここからは、一般的にいわれている軽度知的障害を持つ方の「得意・不得意」についてご紹介していきます。

軽度知的障害の方が得意なこと

前述で解説したように、軽度知的障害を持つ方は自分の経験を通して物事を理解していく特性を持つ方が多くいます。そのため、反復作業や単純作業で能力を発揮しやすいケースも少なくありません。

また、障害の有無に関わらず、好きなことや興味・関心がある仕事の方が能力を発揮しやすい傾向にあります。働くモチベーションを保つためにも、好きなことや興味があることを仕事に選ぶと良いでしょう。

軽度知的障害の方が苦手なこと

一般に、知的障害を持つ方は記憶したり計画的に進めたりすることが苦手な方が多く、優先順位を付けて複数の事柄をこなしていくことに困難を抱える方も多くいます。また、自力で計算する必要があるレジ業務や個数・在庫管理など、状況に合わせて自分で考えて判断することが困難な方も多く、不得意ゆえに業務でミスが生じる確率も高いでしょう。

軽度知的障害の方の仕事選びの基準

知的障害と言えども、症状の程度や体力、得意なことや興味あることは人それぞれです。

そのため、仕事探しをする際には本人の特性や体力、体調にあった働き方ができるかを確認すると良いでしょう。軽度知的障害を持つ方が仕事を続けるためには、自らの能力レベルに合った仕事であることが重要といえます。どのような人材であっても、職場環境や業務内容にミスマッチが起きると「仕事が続かない」「働くことに対して自信が無くなってしまう」という問題が起きるからです。


最重度~中度知的障害の方の就業場所

最重度から中度知的障害の方の場合、一般枠での就労よりも障害者雇用枠を選択するケースが増えるようです。また、福祉的就労を選択する場合もあり、軽度知的障害の方と比べて障害に理解がある職場を選ぶ傾向にあります。


軽度知的障害の方の就業場所

軽度知的障害の方の場合、障害者雇用や福祉的就労に加え、一般枠での就業という選択肢があります。しかし、職場によっては障害をオープンにしにくい場合もあり、障害者への理解や配慮は福祉的就労の方が持ち合わせているでしょう。


仕事満足度から見る仕事内容

仕事を続ける上で、従業員満足度や仕事満足度は重要な指標の一つです。ここでは、仕事満足度が高い傾向にあるお仕事をご紹介していきます。

軽度知的障害がある方に向いている仕事内容

人によって異なりますが、ポイントになるのは「業務内容や手順、必要な備品が理解しやすい」ことです。知的障害を持つ方の多くは、自分の経験を通して学習し、また視覚情報によって理解する方が多いようです。これらをきちんと理解できれば、本人の能力を発揮できるでしょう。以下では、一般的に向いているとされる仕事を3つご紹介します。


軽作業系のお仕事

軽作業は主に工場や製造業で行う仕事のことで、検品・組立・ラベル貼り・梱包などがメインの業務です。反復業務が多いため作業内容が理解しやすく、必要な備品や手順を視覚的に理解しやすい特徴があります。特に、繰り返し行う単純作業で集中力を発揮できる方に向いているお仕事です。


事務系のお仕事

コツコツと業務に取り組めたり、PC入力が得意な方は事務系の仕事が向いているでしょう。

名刺や製品シールの作成、資料のスキャニング、単純な入力作業など、判断する事柄が少ない作業がメインです。また、体力に自信がない方でも比較的取り組みやすい傾向にあります。


清掃やメンテナンスのお仕事

ごみの回収や分別、拭く・掃くなどといった清掃、施設内の緑地整備などのメンテナンスも軽度知的障害の方に向いている仕事です。反復作業が多いなどの特徴はここまで説明した2つと同じですが、こちらは比較的体力があり、身体を動かすことが好きな方に向いています。


軽度知的障害がある方に向いていない仕事内容

向いていないお仕事として、ワークフローが細分化されるものや、その場での判断が必要になるものが挙げられます。例えば、多くの計算が必要な在庫管理や仕分け、マルチタスクが必要な業務などです。そのため、同じ業種でもポジションによっては合わない場合もあります。

軽度知的障害がある方の働き方

軽度知的障害がある方の働き方として、どのような雇用形態があるのでしょうか。ここでは知的障害がある方が多く働く産業から、具体的な雇用形態をご紹介していきます。

知的障害のある方が多く働く産業

厚生労働省の調査によると、知的障害を持つ就業者が多い順に、「製造業」「卸売・小売業」「サービス業」「医療・福祉」という結果でした。一概には言えませんが、業務フローが比較的単純で、複雑な計算や判断が必要ない分野で能力が発揮できる傾向にあります。また、障害者雇用が多い業種では障害に理解がある企業も多く、配慮が十分で環境が整っている職場が多い傾向があるため、障害者雇用の割合が高くなっています。

知的障害のある方の雇用形態

知的障害がある方の雇用形態は、具体的にどのようなものがあるのでしょうか。

以下では、一般的に考えられる雇用形態を4つご紹介していきます。


企業等で一般枠での就労

一つ目が、一般に公開されている求人に応募し、障害がない方と同じ条件で就労する方法です。

業種や職種の選択肢が広く、給与や昇進のチャンスも広いというメリットがありますが、障害のない方とも競う必要があるため、狭き門だというデメリットもあります。また、人によっては障害をオープンにせず働くこともあるため、障害や特性への理解を得にくい点も課題です。


企業等で障害者雇用枠での就労

療育手帳や障害者手帳を持つ方のみ応募できる雇用枠です。障害をオープンにした雇用方法なので、障害や特性への理解が得られやすく、体調などへの配慮を得やすい傾向があります。業務も障害などに配慮した内容が多いメリットがありますが、一般枠に比べて給与が低めに設定されている求人も少なくありません。


特例子会社での就労

特例子会社とは、障害者の雇用促進を図るために、障害者の雇用に特別な配慮を行っている子会社です。親会社は大企業が多いので、安定して働きやすい企業が多数あります。障害への理解や配慮が得やすいという特徴は障害者雇用枠と同じですが、特例子会社の方がより柔軟な対応ができるという点がメリットです。そのため、特例子会社の方が配慮の幅が広く、より働きやすい環境であると言えます。一方で、企業によっては仕事のスキルや職域、昇給などの幅が狭くなりやすい点がデメリットです。


福祉的就労

福祉的就労とは、一般企業や社会福祉法人が運営する「就労継続支援事業所」で働くことです。障害者総合支援法で定められている就労支援の一つで、「A型事業所」と「B型事業所」の2種類があります。

A型事業所では雇用契約を結び、最低賃金が保証されていますが、B型事業所では雇用契約を結ばずに勤務する仕組みです。そのため、B型事業所の方が「訓練」の色が強いという特徴があります。一般企業と比べて労働時間が短く、その分給与も低い傾向にありますが、サポート体制や障害への理解が整っているという点がメリットです。


軽度知的障害がある方の仕事の探し方

お仕事内容や就労場所についてご紹介してきましたが、仕事探しの方法はどのような種類があるでしょうか。ここでは、主に5つの方法についてご紹介していきます。

一人で仕事を探すのは大変

どんな方でもそうですが、自力で仕事探しをすることは大変な作業です。また、実際に就職活動や転職活動をしていくと、分からないことや悩みなどが出てくる場合もあります。そんな時は一人で悩むよりも、頼れる相談先があると安心です。特に知的障害がある方は、障害があるために計画することが苦手だったり、仕事探しにハンデがあったりする場合があるため、以下のような相談先を利用するのも良いかもしれません。

仕事探しで頼れる相談先

知的障害がある方が仕事探しをする際、以下のような相談先を利用できます。


ハローワーク

「ハローワーク」は、国が運営する公的な職業案内所です。一般の方の仕事探しだけでなく、障害がある方も仕事探しができるように専門のスタッフが配置されています。窓口で相談したり、求人を閲覧できるだけでなく、就職に関するイベントやセミナーなども開催されています。


障害者職業センター

ハローワークと連携している機関として、各都道府県に「障害者職業センター」が設置されています。障害や難病を抱える人が就職や復職できるよう、専門的な職業リハビリテーションを提供している施設です。専門職員として厚生労働省が定める研修・試験を修了した障害者職業カウンセラーがいたり、相談支援専門員やジョブコーチなども在籍していたりするため、さまざまなサポートを受けられます。


障害者就業・生活支援センター

障害者就業・生活支援センターとは、障害者の職業生活における自立を図ることを目的に、全国に設置されている窓口です。生活と就労の両方を相談でき、さらに2021年4月現在では全国366か所あるので、先の見通しを立てるための相談先として利用できます。


就労移行支援

就労移行支援とは、一般企業への就職を希望する障害者を対象に、学校のように通いながら就職に向けたサポートが受けられるサービスです。ビジネスマナーやパソコンスキルなどを学びつつ、就労支援員に体調や就労に関する相談を行えます。就職に向けた準備を行うので賃金は発生しませんが、就職した後も安定して働けるようにサポートしてくれることが特徴です。


エージェント

就職や転職の相談先として、エージェントを利用するという方法があります。本人の希望を聞き、その希望に添えるような就職先を紹介してくれるほか、就職に関する不安や疑問、知識も教えてくれます。最近では障害者枠を専門に扱うエージェントもあるので、一度相談してみても良いかもしれません。


就業後に仕事で困ったら

ここまで、就職までに相談できる窓口について解説しました。では、次に「就業後の悩み」を相談できる場所について確認していきましょう。ここではよくある悩み事と、困った時に利用できる支援についてご紹介していきます。

仕事でよくある困りごとと対処法

はじめに、仕事でよくある困りごとと対処法について解説していきます。


「働く」ことのルールやマナーが分からない

知的障害を抱える人の場合、職場にある「暗黙のルール」を理解することが難しい傾向があるようです。例えば、始業5分前には準備を済ませて着席するとなどの明記されていないルールや、「働くこと」自体への認識を共有することなどが挙げられます。このような場合は、定着支援の利用が有効です。定着支援では、知的障害がある方でもしっかりと理解できるように、実践を交えながらそのルールの必要性などを解説してくれます。


仕事を覚えるのに時間がかかる

仕事を覚えるスピードが遅いと悩む方も少なくありません。メモや付箋を使って見えるところに手順を書いたり、イラストや図を使って視覚的に理解しやすい工夫をしたりすると良いでしょう。

また、指示をもらったらメモを取る時間をもらえるようにお願いしたり、複数の指示を受けると混乱してしまうので少しずつできるところから取り組むようにしたりすると業務のトラブルが減らせるかもしれません。


仕事の優先順位を付けるのが難しい

知的障害の特性として、優先順位を付けて計画的に動くことに困難を抱える方がいます。「何をしていいかわからない」「自分で判断することが難しい」という場合、何時までに終わらせるか具体的な指示をもらったり、可能であれば紙に書いてもらうといった工夫が有効です。


自分から報告・連絡・相談ができない

過去の経験から「怒られるのが怖い」と思ったり、相談の仕方が分からなかったりする場合、報告・連絡・相談ができないケースがあります。また、自分にとっては些細な事柄でも、周囲にとっては大事な問題である場合もあるため対策が必要です。大きなミスを防ぐためにも、報告・連絡・相談はとても大切といえます。できる対処として、定期的に進捗を確認してもらったり、何の業務をやっているかをまとめた日誌を付けたりすると良いでしょう。


転職・就職後にミスマッチに気が付く

知的障害の有無に関わらず、転職や就職後にミスマッチに気付くというケースは少なくありません。

例えば、カフェスタッフとして働く場合、ホールスタッフなのかキッチンスタッフなのかで業務内容は大きく異なります。また、「好きなことなら続けられる」と思っていても、実際働いてみると「好きなことと、できることは違う」と気付く場合もあるのです。このような状況は、就職活動をしている段階で企業実習に行くと防げます。その企業での仕事を体験し、自分にあっているかどうかを確認した上で就職活動をしましょう。


困った時に利用できる支援

よくある困りごとと対処法をご紹介しましたが、悩みごとは人それぞれ違います。もし、就職活動や働き始めてから問題があったら、以下のような相談先を利用してみましょう。


職場適応援助者(ジョブコーチ)

職場適応援助者はジョブコーチとも呼ばれ、対象の障害者が職場に定着できるように支援を行います。仕事に対する理解を深め、どのように業務に取り組むべきかアドバイスを行ったり、毎日勤務できるように生活リズムの見直しを行ったりする人物です。また、企業側に対しても「どのような仕事ができるか」を含め、対象者ができる仕事やできない仕事、どのような指導方法が有効かなどを提言します。


障害者就業・生活支援センター

障害者就業・生活支援センターでは、就労に向けた面談の他にも、入社後のサポート、雇用契約の調整なども支援してくれます。また、入社後に体調を崩してしまった場合の復職支援も行ったり、生活に関する相談をしたりすることが可能です。そのため、幅広くきめ細かなサポートを受けられます。


就労移行支援

就労移行支援では、仕事探しに関するサポートだけでなく、就業後の定着サポートまで支援してくれます。就業後は、定期的な面談を行うことで業務内容を把握し、課題の確認を行う仕組みです。また、必要があればいつでも相談できるので、業務に取り組む上で困っている悩みなどを気軽に話せます。


まとめ

この記事では、知的障害を抱える方のお仕事探しや仕事に関する相談先を解説しました。仕事に関して相談できたり、生活を含めた相談ができたりする窓口も多いので、不安や悩みがある場合は一度連絡してみると良いかもしれません。

また、仕事の定着までサポートしてくれるところもあるので、職場で疑問や悩みがある時も頼りにできるのではないでしょうか。

軽度知的障害であっても、できる仕事はあります。仕事内容に不明点がある場合は、専門機関の支援を受けつつ適した業務に就くことが大切です。